DS-01 目覚め 【 術後一日目 】 − 2005.02 上旬 − 看護師A:「起きて下さい! 痰を出して下さい!」 あ、朝か・・・。 うぅ、、、く、苦しい・・・。 何だコレ?息が少ししか出来ない・・・。苦しい・・・。 看護師A:「痰を出して下さい!」 痰を出そうとするものの、全然出せないのです・・・。 看護師は、吸引機を持ってきて、私の喉に細い管を突っ込み痰を吸引しました。 オエオエしながら、何度もえずく・・・(汗) 取れているのだろうけど取れた感は全くなく、苦しいままなのです! とにかく苦しい・・・、表現が難しいが、普段の1/10程度しか呼吸が出来ないのでした。 直感的に、これはタバコによる影響が強いと思いました。 そりゃ、そうです!手術の前日、前夜まで吸っていたのですから・・・。(汗) 私:「すいません、苦しくて息が出来ません・・・。」 声も大きく出せない・・・。 看護師A:「え!?酸素は98%入っていますよ!」 何か取り付けている装置を見て言っているらしい・・・。 98%も酸素が体内に入っていれば、大丈夫か。。。でも、非常に苦しい!苦し過ぎる!!! 看護士B:「シーツ交換しま〜す!ロビーで待機して下さ〜い。」 看護師A:「ハイ、シーツ交換しますので、起きて下さい!」 ( ̄□ ̄lll) マジかよ! こんな状態でシーツ交換で出て行かされるのかよ!!(怒) 看護師A:「車椅子を持ってきましたから、乗って下さい。」 起きれねーよ!何だ?この体???動かなねーよ! ・・・何とか車椅子に乗せられて、ロビーに連れて行かれました・・・。 ぐったりだ・・・。苦しくて頭も上げられない・・・。 隣のベットで寝ているお爺さん(70歳)もロビーにいました。私より一日早く手術をしましたが、 何故か凄く元気です。私の姿を見かけると、嬉しそうに話しかけてきましたが、 こっちはそれどころでは無く、軽く会釈をして話をするのを勘弁してもらいました。(汗) 数分後、担当医師が駆けつけてきました。 担当医C:「どうしました?」 私:「息が出来ません、苦しいです・・・。」 担当医C:「酸素が98%入っているから、大丈夫だと思うんだけどなぁ〜?」 私:「ダメです・・・、苦しいです・・・。」 担当医C:「大きく深呼吸して下さい!」 私:「スッ、、、フゥ」 担当医C:「もっと真剣に、大きく深呼吸して下さい!」 私:「スッ、、、フゥ。 いや、ホントです、これしかできません。。。」 担当医C:「今から、レントゲンを撮ります!レントゲン室に行って下さい。」 看護師に車椅子ごと転がされ、レントゲン室に向かいました。 レントゲンを撮る体勢がかなりキツかった・・・、痛いの何のって! 更にぐったりしてしまいました。。。 病室に帰りベットに座り医師を待っていると、胆石で入院されこの前退院されたKAさんが、 外来診察ついでに見舞いに来てくれました。 しかし、私の方は話す気力は全く無い・・・。というか、話せる状態ではありませんでしたので、 軽く会釈し、KAさんに「かなり辛い事情」を察してもらい帰って頂きました。 せかっく来て頂いたのに申し訳ない気分でいっぱいになりました。。。(汗) ・・・やっと医師が来ました。 担当医C:「レントゲンを見る限り異常はありませんでした。 多分ですね、麻酔の影響だと思います。今から背中の麻酔を外します!」 え!?背中の麻酔タンクを外すのか!??あと2日ぐらい付けているものだろっ! 私:「いや、コレ、取ったら、痛くなるじゃないですか!???」 担当医C:「ダメダメ!このままじゃ、呼吸困難で死んじゃうよ! 痛み止めの点滴をしますから大丈夫です!背中を向けて下さい、麻酔を外します!」 看護士にうつ伏せ状態にさせられ、背中の麻酔(管)を抜かれた・・・。 担当医師:「ヨシ、抜けたな・・・。」 ・・・20秒後・・・ うわっ!何じゃこの痛みは!! 痛ぇーーーーーっ!!!!! 担当医C:「どうですか?先程より、呼吸が楽になったでしょう!?」 私:「いや、わかんないです!それより、痛いです!!!」 担当医C:「そりゃそうだよ、まだ痛み止めの点滴、落ちきっていないもん!」 ふざけんなよ!点滴落としてから抜けよ!(怒) ・・・痛ぇ〜、シャレになんねー!!! 痛み止めの点滴をしているからという事で、このまま寝ているしかない様だ・・・。 かなり、痛ぇ〜〜!!!!! これは今まで経験した事が無い痛みでした! そりゃそうです、腹を斬った痛みを麻酔無しで耐えている様なものなのですから・・・。(汗) 私:「ハァ、ハァ・・・」 息が上がっている・・・。 息が上がる程、痛い・・・。 あまりの痛さにぐったりです・・・気力すらありません・・・。 しばらくして研修医が採血をしにやってきました。 動けない・・・、私は「勝手にやって・・・」とばかりに無愛想に腕を彼に放り出しました。 とんでもない患者に見えましたが、この時ばかりは余裕が全くありませんでした・・・。 それ程痛かった、痛みに耐えるだけで精一杯だったのです。 私:「ナメてた・・・、俺は、この病気をナメてた・・・。 これが、、、癌との、、、闘いか・・・。」 ( いつもなら、文章の後に (笑) が入るのですが、おふざけ言っている場合ではなかったのでした。) 後から考えたら、「癌との闘い」と言いながら、すでにこの時、癌は切除されていて 無かったのですよね・・・(笑) ※目覚めてからの「息苦しい」という状態は、単に麻酔が自分に合わなかったからと推測されます。 また、術前医師からの説明では手術に要する時間は5時間と聞いていましたが、 10時間近くかかったとの事でした。。。 【 術後二日目 】 − 2005.02 上旬 − まだ痛かった・・・。 全く良くなっていない・・・。 黄色をした栄養剤を点滴されているので、メシは抜き! ダイエットには、ちょうど良いだろう!(笑) というか、食う気も起こらないし、腹なんか減りません。 腹がすくというより痛いだけなのです・・・。 午前中の回診時に、鼻から入れられている細い管を抜かれました。 抜かれるときはかなり気持ち悪い・・・。 鼻からエイリアンの子供が出てくる・・・、そんな感じでした。(汗) この管は、胃まで入っているというもので、胃酸を外に出す為に 手術後は、皆さん入れられるものでした。 ぐったりしすぎて疲れたのか、断続的にですが正午〜夕方にかけて寝る事ができました。 ・・・が、しばし痛みに襲われ起き出だすのです。 昼間はこれの繰り返しでした・・・。 夜にカミさんが見舞いに来ましたが腹はまだ痛い・・・。 痛みには波があり、落ち着いたと思えば、また痛みがぶり返してくる・・・といった感じでした。 消灯時間が近づき、看護士が見回りに来ました。 私:「スイマセン、痛いんですけど、何とかなりませんか???」 看護師B:「ちょっと待ってて下さい。」 と言いつつ、どこかに行ってしまった・・・。 電気が消える・・・。 マジかよ、放置かよ!(怒) しばらくして看護師が「湯たんぽ」を持って戻ってきた。 手術後の傷は暖めると楽になる患者が多いという事で、 湯たんぽで腹を温める様に薦められたのでした。。。 「こんなので効くんか!?」と、半信半疑でしたが、やってみる事にしました。 ・・・、全然効きません・・・。(汗) 逆に暖める事によって腹が気持ち悪い・・・。 せっかくの好意を無にして悪いのですが、湯たんぽは横に放っておきました。 チクショウ!また痛みが激しくなりました・・・。 再度、湯たんぽをTRYしてみましたが、やはり気持ちが悪いだけです・・・。(汗) 効かね〜よ!と思い、また放る・・・。 でも痛いので、またやってみる・・・。 やっぱ効かないので放る・・・。 それの繰り返しでした。。。 もう限界だ・・・・・・・・・。 その時、担当医が私のところにやって来たのです。 担当医A:「痛みますか?」 私:「はい、かなり痛いです!」 担当医A:「そでじゃぁ、今から麻薬に近い薬を打ちます。筋肉注射になります。 結構、危険な薬ですので連続での使用はできません。4時間ごと時間を置かなければなりません。」 私:「お願いします!」 麻薬でも何でもいいから、早くこの痛みを止めて欲しかった・・・。 1発目の注射をしてもらいました。 だいぶ痛みが和らいだ様な気がしました。 寝て痛みを忘れたいのですが、昼間に断続的に寝てたことから全く眠れませんでした・・・。 しかし、しばらくしていると、また痛くなってくるのです・・・。 呼び出しブザーを押して看護師に来てもらいました 今まで何度か入院した事がありますが、このブザーを使うと申し訳ない気がしていたので、 あまり使った事はありませんでした。 ・・・とか言いつつも、この二日間、しっきりなしにブザーを押していた様な気がします。(汗) 看護師が来ました。 私:「スイマセン、痛いんですけど・・・」 看護師B:「次の注射まで、まだ時間があります。ある程度時間を置かなければならないのです。」 私:「あと、どのぐらいですか?」 看護師B:「あと一時間ぐらいですね。」 私:「わかりました・・・」(汗) 一時間も我慢しなきゃならないのか・・・。 時計は無い・・・。腕時計はテレビ台の引き出しの中です。 手術前から入れっぱなしです。 腹が痛くて動けません。・・・なので手術後、ずっと時計は見ていませんでした。 術後は常に、何時だかわからない状態だったのです・・・。 我慢に我慢を重ねるも、限界が来ちゃいました・・・。 再度、呼び出しブザーを押しました。 私:「あと、どのぐらいですか?痛すぎです!」 看護師B:「あと30分ですね。」 まだ30分もあるのかよ!(汗) ・・・もうサスガに30分近く経っただろう。。。 ブザーを鳴らして、スピーカーごしに聞いてみたところ、あと10分だと言う。 10分経ったら薬を持ってきてくれるとの事でした。 もう少しだ!あと10分の辛抱だ!! ・・・15分ぐらい待ったと思います。 いや、待った筈です! 呼び出しブザーを押しました。 看護師B:「どうしました?」 私:「もう時間になりましたよね?注射をして欲しいのですが・・・」 看護師B:「今、用意して行きます!」 私:「お願いします!」 やっと楽になれるな・・・。 ・・・・・・・・・・来ねぇ〜、来ねぇ〜じゃねーかよ!(汗) もう15分は待っているゾ!(怒) 時間が長く感じるのか??? いや、時計は見れないけど、やはり10分以上は待っている筈だ! 看護師B:「お待たせしました。腕にしますか?おしりにしますか?」 私:「どこでもイイです! じゃぁ、腕で・・・。」 ・・・打ってもらいましたが、激的に痛みは和らがない気がします。。。(汗) まぁでも、ちょっとずつではありますが、痛みは感じなくなってきているような気がしました。 薬のせいでしょうか・・・?変な気分になってきました。$#&¥★?+! 自分は頭しかなく、体は別のもの・・・といった感じがしてならないのです・・・。 頭があって、それが自分自身で、細い神経の管で体が繋がっている・・・。 何と表現して良いか分からないですが、体が非常にお荷物に思えてきたのです・・・。 薬の副作用で頭がおかしくなっているのです。 この時は変だと感じませんでしたが、後から思えば医師が麻薬に近い薬と言った意味が わかった様な気がします。 数時間程、暗闇の中で、この様なありえない変な事を考えてしまっていました・・・。(汗) ベットの向かいのオヤジのイビキがかなりうるさく、変則的です・・・。 最悪の夜でした。 |
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