DS-22 折り返し地点 【 術後2年半 】 − 2007.07 下旬 − 殆どの癌は、術後5年を経過すると、一般的には「もう大丈夫であろう・・・」と言われています。 私が手術をしたのが2005年の2/2ですので、もう直ぐ(8/2)で術後から2年半になります。 癌を5年一区切りとして考えた場合、今の私は、ちょうど折り返し地点に来た事になります。 これまで再発を臭わせる肝機能の変動は多少なりともあったにせよ、 ここまで再発もせず無事に今まで生き長らえる事ができたのは『感無量』です。 これもひとえに、皆様からの手厚いサポートがあったからこそ・・・と感謝しております。 私の場合、B型肝炎ウィルスが暴れ、肝機能が悪くなると、再発の確率が一気に上昇するのですが、 3月より毎日服用しているエンテカビル(バラクルード)が予想以上に効果絶大であり、 うまい具合に再発のタイミングを延ばせてきたのだろうと思います。 現在、肝機能は非常に良く、毎月の診察でも主治医より「極めて順調です!」とのコメントを 貰っています。 現時点では、正に『完全復活』をしたと言っても過言ではない程の健康状態なのです。 ・・・と言っても未だ2年半。 仮に5年が経過すれば、癌は完治するのか?という疑問もあります。 医学的には、切除してから5年が経過してできた癌は、再発ではなく新しくできた癌・・・ とされているそうですが、個人的には「?」という感じがします。 個人的な見解では、癌になった者は一生癌患者だ!という感じがします。 早期発見で切除した癌で無い限り、癌細胞が体に残っている以上、完治は有り得ない・・・ と思っています。 また、逆に、この肝細胞癌が5年を経過して事実上完全復活を遂げたとしても、 他の新たな癌に罹る可能性もあるというわけで、肝臓だけではなく、 全般的に気をつけなければならない・・・と感じる様になりました。 肝細胞癌の再発以外にも、今後罹ってしまうであろう癌を上げてみると・・・ 胃癌、食道癌、肺癌、大腸癌、胆道癌、膵臓癌、咽頭癌、喉頭癌、甲状腺癌、胸腺腫、前立腺癌、 膀胱癌、腎臓癌、脳腫瘍、ぶどう膜悪性黒色腫、口腔癌、中皮腫、陰茎癌、腎盂尿管癌、精巣癌、 皮膚癌、悪性黒色腫、骨腫瘍、悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、原発不明癌・・・と、 全くもってキリがありません!(汗) <これだけでは無く、まだまだあります! 多くの癌がこの世の中にはいっぱいあるって事なのです。(−−; 最悪、肝細胞癌の5年経過観察中にだって、他の癌に罹ってしまう事も有り得るわけです。 次回の人間ドックで「肺癌と大腸癌が見つかりました!」と予想もしていなかった告知を受ける 可能性だって無きにしも有らずです・・・。 そうなったら、臓器別にハードな治療が待っており、一気に修羅場と化してしまいます。(><) ・・・本当に考えたら考えるだけ、キリがありませんよね?(^^; こんな風に考える様になったのも、B型慢性肝炎から肝硬変を飛び越えるという稀なケースで 肝細胞癌になったからでしょうか??? どの様なケースにおいても、可能性が0(ゼロ)で無い限り少しも安心できない・・・という考え方を する様になったのだと思います。 癌に罹る前は、この様な考え方はしなかった筈です・・・。 癌になった事でガラにも無く、少しばかり用心深くなったのかもしれません。。。 話を戻しますが、「再発」に関しては、術後から今まで多少なりとも悩んできた事もありましたが、 今は、以前程心配していません。 以前は、再発は仕方が無い・・・、いつ再発してもいいや・・・等と思っていましたが、 現在、折り返し地点を向かえ「このまま逃げきれるか!?」という想いが強くなってきました。 今まで通り毎日欠かさずエンテカビルを飲み続け、肝機能の正常を保っていさえいれば、 このまま再発を抑える事ができる様な気がします。 しかし、術後(2年半前)、癌の病理検査報告で医師から、 「B型肝炎がほぼ治ったとみなされる状態になっても、肝細胞癌の再発は有り得えます。」 と宣告れているので、その事を決して忘れない様に心がけて行きたいと思います。 ・・・と言っても、何も対策は無いので、ただ心がけるだけなんですけどね・・・。(^^; 医学的な根拠は全くありませんが、この2年半、再発せず生き延びる事ができたのは、 癌になったという事で、特に塞ぎ込む事なく、笑って『能天気』に楽しく生活してこれた・・・ という事が大きな要因であったのではないか・・・と考えています。 これは、ズボラな私の性格が功を奏したのかもしれません。(笑) 「笑って過ごすと免疫力が上がり、再発防止に繋がる・・・」様な事を良く耳にしますが、 個人的には、当たっていると思います。 【 人間ドック初陣 】 − 2007.08 中旬 − 初めて人間ドックなるものを受けてきました。 標準コースではなく、2日間コースで徹底的にやってきました!(笑) 個人的に肝細胞癌以外で将来なり得る?と想像がつく癌として、 大腸癌・肺癌・胃癌であろう・・・と思っています。 これらの癌は、数ある癌の中でも患者数はTOPクラスであり、罹りうる確率も高いと思います。 特に大腸癌は、近年、患者数が急上昇しているだけあって、要注意!と思っています。 今回、人間ドックを受けた某クリニックは、千葉県内で有名な病院の系列であり、 設備もサービスもかなり充実しています。 やはり良い所だけあって、結構、混んでいました・・・。(−−; 2日間で行った検査は以下の通りです。 <8/7(火) 初日のコース内容> @軽い問診 → A採尿・採血 → B肺ヘリカルCT → C血圧 → D視力・眼圧 → E心電図 → F聴力 → G眼底撮影 → H身体測定 → I肺機能検査 → J胸部レントゲン検査 → K腹部超音波 → L大腸内視鏡検査 <8/8(水) 2日目のコース内容> @胃部内視鏡検査 → A医師からの結果説明 → B昼食 上記以外に喀痰細胞診なるものもオプションで付けました。 これは、事前に専用容器を渡され、それに3日分の痰を入れて提出し検査に出すものです。 これによって肺癌かどうか?が分かります。 先ずは初日、8:40分に会計を済ませ、問診からスタートです。 事前アンケート(病歴や、最近気になる点等)を見ながらの問診となります。 問診した医師は経験が少なそうな若い医師でした。(笑) 若い医師:「え〜っと、○○さんは、現在B型肝炎ですね。 それと、・・・HCC、、いや、肝臓癌になられているのですね???」 あはは、ちょっと動揺しているな!思わずHCCと言っちゃっているし・・・。(笑) 勿論、事前アンケート用紙には肝細胞癌と記載しているものの、 HCCなる医学専門用語は書いていません。(笑) 若い医師:「現在も通院されているのですよね?」 私:「はい。」 ・・・という事で、適当に聴診器当てられて終わり・・・でした。 別にこんな問診、必要無いなぁ〜・・・と思いましたが、 これは人間ドックを受ける上での「お約束事」なんでしょう!(笑) Bの肺ヘリカルCTは、オプションメニューです。(¥21,000です。←高っ!汗) 他の人間ドックを行っているクリニックで設置している所は少なく、 コレがあるからこのクリニックに決めた様なものでした。 検査時間は・・・、もう終わりかよ!( ̄□ ̄lll) ってなぐらい早かったです。 30秒ぐらいでしょうか?CTなんでこんなもんかぁ〜。(汗) 時間じゃないのは分かりますが、こんなもんで¥21,000か・・・という感じでした。(笑) H身体測定は、身長・体重・体脂肪率を測定します。 最近の暴食で体重は増えているんだろうなぁ〜・・・と思いきや、 昨年と変わらなかったのでラッキーでした♪ 体脂肪率もそんなに多く無いとの事で、検査医師からは「筋肉質と言えますね!」と言われました。 ん?筋肉???俺のどこに筋肉があるんだ???って感じですけど・・・。(^^; 「でも標準体重より10kg重いですよ・・・。」と最後にトドメ的な指摘をされ、 筋肉質と言われながら、太っている事は事実なので、やっぱダイエットしなきゃな・・・ という結論に至りました。。。(−−; I肺機能検査は、口にホースを咥えて息を思い切り吹き込むもので、 呼吸器が正常かどうかを調べます。 「大きく息を吸って〜吸って吸って吸って〜〜、ハイそこで吐いて〜〜、フーーーーーー!っと 最後まで吐く〜〜〜!」という検査医師のオーバーアクションを見ていると、つい笑ってしまい、 馬鹿にしがちな面もありますが、これは呼吸器の状態を調べるものですし、 肺気腫等の疑いも判定できる検査という事で、結構重要な検査である事がわかりました。 検査結果は、正常値でした♪ K腹部超音波は、俗に言うエコーでの検査で、肝胆膵(肝臓・胆嚢・膵臓)を主に見るものです。 検査医師より、肝臓は左葉を取ったのですね?と言われ、 何故わかるんだ???と不思議に思いましたが、 左葉は無く、ガス?みたいにボヤケて見えるとの事でした。(−−; 私は今まで勘違いをしていた様です・・・。 手術してから3ヶ月後のエコー検査で、医師から「戻っていますね。」と言われていたので、 肝臓の形が以前の様に殆ど戻っていると解釈していたのです。、 しかし、実際は形は戻っていなく、他の臓器で隙間を埋められているという事でした。 肝臓は再生する臓器と言われているだけに、ほぼ元通りの形に戻っていると思いきや、 そうではなかったのです・・・。(^^; 自分にとっては、新たな情報となりました。。。 あとは、腸にガスが溜まって「膵臓」がどうしても見る事ができない・・・と言われ 検査に時間をかけましたが、結局見る事ができませんでした。(−−; L初日最後のメインイベントの大腸内視鏡検査です! 2Lのポカリスエットモドキを1時間かけながら飲まされ、最後の方は結構シンドかったです。(汗) 洗浄水の味が気持ち悪くなった時に気分を紛らわす為に、飴玉も用意されており、 飴を舐めながら飲んだので非常に助かりました。(笑) 検査医師は、非常にベテランそうな先生で、想像していた以上に楽に検査できました。 多分、上手い先生なのだろう・・・と思います♪ 非常にラッキーでした。(^^) 自分でもモニターを見る事ができるので、ある意味楽しかったです♪(笑) 絶対にポリープの一つぐらいはあるだろう・・・と思っていたのですが、 何も無く、結果は異常ナシ!でした♪ 初日はこれで終了です・・・が、終ったのがナント、15:00でした!(−−; 朝から何も食っていないので、検査よりもその方が辛いという感じです。。。 2日目の検査は9:30〜で、胃内視鏡検査のみです。 安定剤のみでモニターを見ながら検査をしました。 今まで4回程、胃カメラをやった事がありましたが、いつも行く病院では、 モニターは見れる位置に設置されていなかった事から、自分の食堂&胃の中を 見る機会は今までありませんでした。 今回は見る事ができ、これもある意味楽しかったです♪(笑) 胃カメラも大腸カメラと同様に、上手い医師に当たり、あまり苦しまずに検査をする事ができました。 胃の入り口が少しただれているぐらいで、他は異常ありませんでした♪ 最後に医師から結果説明を受けて終わりです。 肺のヘリカルCTと喀痰細胞診の結果は後日郵送で送られてきますが、 他は殆ど異常ナシという結果でした。 医師からは、「肝臓は丸いですね・・・。」と言われました。(^^; また、肝機能が非常に良い事を医師は強調していました。 肝細胞癌だったのに・・・という意味だと思います。(笑) <そりゃぁ〜、エンテカビルを飲み続けていますからね♪♪♪ ちょっとショックだったのは、脂肪肝だという事です。←やはり痩せなければ・・・。(−−; また、血糖値は111・・・。基準値が〜110ですので、少しOVER気味でした。(汗) 医師からは、「問題視する数値じゃありませんが、絶食と運動を・・・。」と言われました。 実は、この前の肝臓の通院時の血液検査でも、血糖値が114でOVERしていました。 タマタマかな?と思っていたのですが、少し高目で安定している様な気がします・・・。(−−; 非常にマズイ傾向です! このまま歳を取れば糖尿病だな・・・。(汗) 何とかしなければ・・・。 う〜ん、、、ダイエットしかないか・・・。(−−; 最後に昼食が付いているので食べてきました。 何故か人間ドックというものは、メシが付いてくるものなのです。 それも結構良い(高い)メシです!(笑) 私が受けた人間ドックでは、高級?中華料理の4つの中から1点を選ぶものでした。 @三種海老焼きそばと点心セット Aフカヒレ湯麺と点心セット B坦々麺と点心セット C海老と野菜炒め、豚の角煮御膳 =全品杏仁豆腐付き= ・・・です。 とりあえず、Bの坦々麺を食べましたが、ラーメンフリークの私からしてみれば、 特別な感じもせず、普通でした。。。 正直、こんなもんいらないから、もうちょっと検査料を安くして欲しいと思いました。(−−; 多分、誰もがそう思っている事でしょう。。。 ・・・という事で、今回徹底的に行った人間ドックの総額は¥105,000ナリ。。。 10万円もかけて言われた事が、『ダイエット』とは・・・。(−−; でも、肝臓が元の大きさに戻っていないという事実が判明しただけでも やった甲斐があったかな?と思います。(笑) これから毎年人間ドックを受けていくわけですが、歳を取るに連れて体にもガタがきて 新たな病気も発見されていくのだろうと思います。。。 成人病とか色々とありますが、やはり癌の早期発見!を目的に、 今後も人間ドックを気合を入れて受け続けようと思います。 今回の結果は、単なる「メタボリックシンドロームオヤジ」としての判定。。。 癌サイトのネタ的には、ちっとも面白くない内容でしたが、 健康であればそれでOKなのです♪ 【 リレー・フォー・ライフの母 】 − 2007.08 下旬 − 本日、仕事中に携帯電話をチェックしてみると、CPSPのスタッフ3名からメールが入っていました。 「何事だ!?」と思い、メールを見てみると、葉っぱさんが家族で沖縄旅行に行かれている最中、 水の事故で亡くなられた・・・との事でした。。。 非常にショックを受けました。 葉っぱさんは、頬粘膜癌(きょうねんまくがん)に罹られたのですが、 術後、かなり経過が良く元気に過ごされていました。 その分、ネットを中心に、癌に関する活動を積極的にされており、 葉っぱさんから良きアドバイス等を貰い、助けられた方も多いと思います。 また、強い信念を持ち行動されていた葉っぱさんへ共感される方も多かった事でしょう。 葉っぱさんは、リレー・フォー・ライフを日本でも行える様に、草の根的な活動をいち早くから されて来られた方で、シュウさんと共にCPSPを創設され、日本でのリレー・フォー・ライフ開催に 大きく貢献されていました。 ご本人の事情で、プレRFLが終了した後に、CPSPを退会されましたが、 退会された後もCPSP(RFL)の活動を陰ながら応援して下さっていました。 退会された事で、つくばでのリレー・フォー・ライフには参加されませんでしたが、 現在に至るまで色々と陰ながら力を貸してくれていたのです。 CPSPのHPに、『命のブックガイド』という読み聞かせの本を紹介するページがあります。 本の紹介は、画像掲示板を通じて行っていました。 実は、そこの掲示板の管理は、葉っぱさんがされていたのです。。。 ご自身は決して表に出ない・・・、「陰ながら支える、力になる」という事は、 こういう事なのだと思います。 非常に感謝しております。 昨年、日本で初のリレー・フォー・ライフをつくばで行えた事は、 とある癌の協会なんかの力ではなく、葉っぱさんの様に地道に活動されて来られた方の 努力の賜物だ・・・という事を決して忘れてはいけない!と改めて実感しました。 正に、葉っぱさんは『リレー・フォー・ライフの母』でした。 葉っぱさんの死は、あまりにも突然でした。 癌を克服される矢先に、水の事故で命を絶たれるとは非常に残念です! 小さなお子さんもいらっしゃるのに、とても心残りだったでしょう・・・。 人が生きていくという事は、そんなに難しい事なのでしょうか!? やりきれない気分です。。。 ご冥福をお祈り致します。 葉っぱさん、ありがとうございました。 心より感謝しております。 <追記>
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