DS-06 5年生存率 【 見方と考え方 】 − 2005.03 上旬 − ステージV、F3という事実を知った衝撃は大きいものでした。 今後、極めて確率が高い『再発』という出来事は、私が生きていく上で死活問題になります。 癌患者は、術後、健康を得られたとしても、それは一時的なものにすぎず、 常に『再発の恐怖』に怯えて生きていかなくてはなりません。 見えない癌は体の中にあり、「爆弾」を抱えている様なものです。 再発という爆弾のスイッチがいつ押されてしまうのか?といった感じなのです。 その様なことから、癌になった人は、ふさぎ込む方が多いようです。 効くかどうか分からない健康食品に走ったり、精神的な安堵を求め宗教に走ったり・・・と、 試行錯誤しながら生きていく人が多いのです。 (注;健康食品・宗教を全て否定しているのではありません。詐欺まがいな団体を否定しているのです。ご了承下さい。) 私は、自分の性格を考えてみてもふさぎ込むタイプではなく、 自分の事でありながら、何か第三者的に考えてしまう様です。 そうやって自己逃避しているのかもしれません。 これも見方、考え方だと思います。この第三者的に見れるという事は、もしかしたらラッキーな 性格であるのかもしれません。今後、体の状態が悪くなったり、癌が再発をしたとしても、 冷静に判断できるという事かも知れません・・・。 「再発したら、その都度、BESTな方法で対処すれば良い・・・。 ただ、それだけだ。」 そう思っています。 癌になった者は、5年生存率というものに拘ります。 手術をして5年後に生きている確率です。 私も癌の告知を受けてから、この5年生存率が気になった時期がありました。 一般論ですが、癌は5年以内に再発しなければ、ほぼ治ったとみなされるようです。 (あくまでも一般論であると思います。病気は、ケースbyケースだと思いますし・・・。) ですので、手術後(5年後)、癌である自分は生きているのだろうか?という事を気にするのです。 この5年生存率は、臓器別によって、また、ステージ別によって、数値が変わってきます。 当たり前ですが、傾向として、早期発見の段階で手術した場合は生存率が高く、 末期であれば生存率は低くなります。 ***肝細胞癌切除後の5年生存率*** ステージ別の生存率は、病院・調査機関によって若干変わってきます。 (下記のステージ別・生存率の数値は、とある病院のサイトからのものです。ご了承下さい。)
常にショッキングな数値です。 この数値から、私の寿命を想定すると、私の癌はステージVでしたので、 5年生存率は 40.2%で、7年生存率ですと 27.7%になります。 癌を切除したのが36歳の時ですから、5年後の41歳までに 59.8%の確率で死に、 7年後の43歳までには 72.3%の確率で死ぬ事になります・・・。(汗) 果たしてどうなんでしょうか? これは、今までの統計的な所見からの見方であって、人の寿命はは神のみぞ知る・・・。 といった感じで私は考えています。 変なことを言えば、明日の生存率は100%か?といえば、完全に100%とは言い切れないと 思います。通常に生活していれば、その確率は高いと言えますが、 もし明日、交通事故で死亡した場合、5年生存率は0%という事になるのです。 現在、探せば色々なところで5年生存率の数値を見る事ができます。 しかし、この調査した時期は一体いつの時からのものなのでしょうか? データ(症例)の蓄積から算出する数値ですので、そう新しくは無い筈です。 現在も医療技術は目覚しく進歩しています。現時点での5年生存率というのは、 もっと高いと推測する事ができます。 とまぁ、そんな風に考えていかないと、これからやっていられません!(笑) 持論ではありますが、ものの見方・考え方によって大きく変わってくるのです。 もしかしたら都合の良い考え方かもしれません。 しかし、癌患者にとって起こりうる再発を想定した場合、癌であるという事実は認識しつつも、 「生存率は誰が決めるんじゃ!」という考え方を持った方が不安も軽減でき、 自身にとって楽に生活をおくる事ができるのではないかと思います。 ・・・単純に「お気楽」なだけなのでしょうか?(笑) 【 胆嚢の会 】 − 2005.03 中旬 − 退院して数週間後、以前、私の隣のベットにいたMさんから連絡が入りました。 入院してた仲間、KAさん、KUさんと4人で食事会(飲み会)を行おう!というものでした。 これは、入院中に約束していた事で、私も非常に楽しみにしていました♪ Mさんは美容師、KAさんはイラストレーター、KUさんは寿司職人・・・という事で、 皆さん、職業は思い切り畑違いであり、話していて知らない事や新たな発見もあり、 非常に楽しいのです。 最初、「○○病院〜外科5階病棟の会」みたいな名前でしたが、長い名前で覚えきれなかったので 「胆嚢の会」という名前にしました。 ・・・というか、私が勝手に言い出したのですが・・・(^^;。 Mさん、KAさんは、胆石の摘出手術で胆嚢を切除、 私とKUさんは同じ肝臓左葉を切除したついでに胆嚢を切除・・・という事でしたので、 4人の共通点は『胆嚢が無い』という事でした。(笑) 私の体力も戻ってきており体調も万全になりました。 「胆嚢の会」は4人が入院した病院の最寄り駅にある居酒屋に決定しました。 Mさんが、他ゲスト2名を呼び、計4名で胆嚢の会(第一回目)が開催されました。 開催と言っても単なる飲み会です。(笑) 私とKUさんはウーロン茶オンリーですが、とても楽しい時間を過ごせました。 基本的に月一度の頻度で集まろう!という事になり、毎月、楽しみにしています。 私は次の日、会社に復帰する予定でしたので、その日は一次会で切り上げさせてもらいました。 皆さんは、明け方の3時まで呑んでいたそうです・・・。(笑) 病気になり辛い思いをした反面、良い人達と巡り合え、退院後にも馬鹿騒ぎできる・・・ 何と素晴らしい事なのでしょう!(笑) |
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