×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

DS-09  精神の状態


【 気を強く保つ方法 】 − 2005.11 上旬 −

昔から好んで活字の本を読む方ではなかったのですが、癌になってからは「その手の本」ばかり
読みあさっている様な気がします。
本屋に行くと、真っ先に立ち寄る場所は、家庭の医学(こんな呼び方で良いのかな?)コーナーです。
病気の本等が並んでいるコーナーなのですが、他の雑誌・週刊誌が並んでいる棚より、
明らかに人が少なく、居ても1人ぐらいじゃないでしょうか?
2人居れば多いかな。。。と思うぐらいです。
本屋にもよりけりですが、食事療法からの流れでダイエットの本も並んでいるところもあり、
その同じ空間で、私が難しい顔(多分していると思います 笑)をしながら、「癌」に関する本を
選んでいるのです・・・。(汗)
肝炎に関する棚で他人と出くわした時がありますが、「この人はC型肝炎なのかな?」とか、
人の事は関係ないでしょ?といえばそれまでの事なのですが、やはり気になったりします。
逆に私が癌の本を真剣に探しているところを人から見られたらどの様に思われるのでしょうか?
「この人、癌なのかな?」なんて目で見られるのでしょうか?(汗)
まぁ、人から何を思われようが関係ないですけどね・・・(笑)

一応、今まで読んだ本を下記に記載しておきます。


肝臓ガンのすべてがわかる本 (矢沢サイエンスオフィス編)
専門医が答えるQ&A 肝臓病 (野村喜重郎)
肝硬変・肝臓がんはこうして治します (田中精一・武雄康悦)
よくわかる最新医学 新刊肝臓病 (中嶋俊彰)
医者の私ががんに罹ったら (平岩正樹)
がんという病気がよくわかる本 (平岩正樹)
チャートでわかるがん治療マニュアル (平岩正樹)
がん 医者にできること 患者にしかできないこと (平岩正樹)
最新 もっともくわしいガンの本 (矢沢サイエンスオフィス編)
まるごと一冊肝臓の本 (熊田博光)
がんのイメージ・コントロール法 (川畑伸子)
末期がんを克服した医師の抗癌剤拒否のススメ (星野仁彦)
ガンに勝った人たちの死生観 (帯津良一)
がんから始まる (岸本葉子)
31歳ガン漂流 (奥山貴宏)
32歳ガン漂流 Evolution (奥山貴宏)
33歳ガン漂流 Last exit (奥山貴宏)
ヴァニシングポント (奥山貴宏)
糖尿病1600万人を救う魔法の杖 あなたの体も危ない! (アントニオ猪木)


肝炎の事を調べようと思い買った本はこのうちの2冊程度ですが、
あとは殆ど「癌」について調べようとして読んだ本です。
最後に記載している本は、ご愛嬌で買いました。(笑)
糖尿病予備軍として、一応、知識だけは・・・と思い、読みましたが途中でやめてしまいました。(笑)
著者がアントニオ猪木だからという訳ではなく、むしろ、キャラクター的に大好きなので、
読んでいて面白いのですが、糖尿病の方は良くなったので興味が薄れたというか、
そんな感じで読まなくなりました。
全国の熱狂的な猪木信者の皆さん、誤解しないで下さいネ!(^^;

まぁ、この程度の数の本では、本を良く読まれている方からみたら、まだ甘ちゃんかもしれませんが、
活字好きではない私からしたら、結構、読んだなぁ〜という数です。
多分、これからも読み続けるでしょう。
同じような内容が書かれている本であっても、相性が合えば買って読むでしょう。
何故、この様に本を読みあさってしまうのでしょうか?
このぐらいの数の本では、まだまだ知識としては不十分なところが多い、そして、
更に勉強したい、もっと詳しく知りたい・・・という事もありますが、 
変な話、本音を言えば「癌」に関する本を読むと何故か落ち着くのです。

この手の本を読んでいると、あまりの深刻的な内容からダメージを受ける事もしばしばあります。
やはり「癌」という事もあり、非情なコメントも多々あったりするのです・・・。(汗)
例えば、肝臓病全般の本を読んでいて、ダメージを食らった文章にこんなのがありました。

『肝臓癌は、肝臓病の終着駅です。』・・・と。(−−;

何気ないコメントですが、わたくし的にはかなりの大打撃、
痛恨の一撃を食らった・・・という感じでした。(汗)
「あ〜ぁ、終点まで着ちゃったかぁ。。。これからどうなるんだ?」
・・・なんて思ったりするのでした。。。
でも、こういったコメントは、いい加減な性格の私には、
丁度良い薬になったりしているのでしょうね!(笑)

今後、かなりの高確率で起こりうる再発・・・。
今、何もする事がないからといって、ただ再発を待っているだけでは、
精神様態が不安定になるばかりです。
再発してしまってから、医者から「あぁ〜だ、こ〜だ」と言われショックを受けるより、
事前情報として色々と知っておいた方が、己のためにもなると思っています。
勿論、本に書いている事は全て自分に当てはまるわけではなく、
そこから納得・共感できる部分だけを参考にしておけば良いという事なのです。
病状は人によりけり、ケースbyケースであるとも言えますが、一般的に言われている事だけでも
頭の中に入れておけば、いざという時パニックに陥らない事になる筈です。

一つ、ふに落ちない点があります。
どうしてこんなに健康食品の本が多いのでしょうか!?店頭であふれかえっている程です。。。
「癌が消えた!」みたいな体験談が書かれている本を良くみかけるのですが、
高いお金を払っても本人が納得の上の事でしょうから、試されている方には
文句を言う筋合いはもうとうありませんが、どうしても胡散臭く感じてしまうのです。
信じる者は救われるという事でしょうか?
しかし、信じる者も救われなかったケースがあるのです。
11月、私の叔父が「胆嚢癌」で亡くなりました。
末期癌で手術が無理であり、医師から余命2ヶ月を宣告されていたそうです。
叔母は、「癌が治る」というある漢方薬に多額のお金を支払い、叔父に服用させていたのでしたが、
結果、その様なものは効く筈がありませんでした。
叔父が亡くなった後、「癌が治る!」と言った漢方薬の業者に対して叔母がクレームの電話を
入れたところ、最初は適当に取りついでいたらしいですが、しばらくして電話にも出なくなりました。
責任者がイイ顔をしたのは最初だけ、叔父が亡くなった後は、実質、トンズラというわけです。
健康食品・漢方薬の全てを否定する気がありません。
ただ、「藁をもすがる癌患者の弱み」につけ込んだ悪徳商法を行う業者があまりにも多い!
・・・と感じてしまうのです。

「病は気から」という言葉は、本当にその通りであると私も思っています。
私の場合、本を読み真実を知る事で多分、この「気」というものを強くしているのだと思います。

いや、気を強くしている「気」になっているだけかもしれませんね・・・。(笑)





【 Dark Side の中で・・・ 】 − 2005.11 上旬 −

過去の出来事で書ききれなかった事は多々あると思いますが、
思い出せなかった事は、思い出したら追々、振り返って記録していこうと思います。
とりあえず、今回の闘病記で過去起こった事は終わりにして、
今後はリアルの出来事を随時更新していきます。

私の仕事は、6月中旬と12月上旬にかなり忙しくなります。
2005年12月15日、仕事が一段落付き、ひとまず落ち着きました。
忙しさから開放され余裕ができると、やはり病気の事を考えてしまいます。
腫瘍が見つかり、検査入院という事で内科へ入院したのが、2004年12月13日でした。
あれから、丁度、一年が経過した事になります。

カテーテルで血管造影を行い、腫瘍が良性か?悪性か?を判断すると言われながら、
実は、最初から肝細胞癌という事で、癌患者として病院送りになり、
個室に呼ばれ、主治医から「癌の告知」を受け、その後、アレよアレよと いううちに
外科の方に回され、「切腹!」と相成りました。
この大病をナメていた私は、術後の苦しみを嫌という程味わい、何とか復活してみたものの、
StageVというバリバリの進行癌であったと、トドメの宣告をされ、
すっかり 『 Dark Side 』に堕ちてしまいました。

『 Dark Side 』とは、映画スターウォーズの「暗黒面」をパクった言い回し方です。
そのようなものは実際、存在する筈もないのですが、自分的には、
「癌になった者が、もう戻る事なんかできない暗闇に陥った状態」、
その複雑な心境を 『 Dark Side 』と表現しているだけの事です。

癌になったことで、私の人生観は大きく変わりました。
癌になって今までには感じる事ができなかった事を様々感じとる事があります。

悪い事としては、Dark Sideにどっぷりと浸ってしまう事です。(汗)
今は、健康状態はすごぶる良好です。
内科の主治医にも
「これを良い状態と言わず、何を良いと言えばよいのでしょうか?」
とまで言われるぐらい良好だったりします。
しかし、肝細胞癌というStageVの「悪性新生物」は、再発の可能性が極めて高く、
決して気を許しておけるものではありません!

先月、歌手の本田美奈子さんが白血病で他界されました。
白血病とは、血液の癌です。広義でくくると、同じ癌患者です。
血液の癌で亡くなった本田美奈子さんの年齢は38歳、私は37歳。。。
特別、ファンという訳ではありませんが、同世代の人間が、癌で亡くなられたという事実は、
私にとってかなりショッキングなニュースでした。

病院での検査結果に異常が見られない・・・、体調も絶好調である。。。
それが続いているのは、本当に幸せな事というのはわかっています。
病状が芳しくない癌患者の方からしたら本当に贅沢な話なのですが、
この健康状態が長ければ長い程、『再発』という悪夢の衝撃が強くなっていく感じがするのです。
悪く言うと、「再発を待っている・・・」というべきか???
正確に言えば、「再発を発見する為に検査をしている」・・・という感じになっています。
その様に感じ出すと、益々、Dark Sideに堕ちてしまうのです。。。(汗)

しかしながら、決して「悪い点」ばかりではありません。
ふさわしい表現ではありませんが、癌になって「良い点」もあります。
周りで心配してくれる皆様には、こんな事を言って怒られるかもしれませんが、
タマに
「癌になって良かった・・・」と思える時があります。
それは、今まで見えなかったものが見えるようになった・・・という事からです。
見えると言っても変な「幻覚」的なものではないですよ!(笑)
人から受ける「優しさ」ですとか、「有り難み」等を真に理解・実感できるという事です。
本当に周囲の人達には、頭が上がらない程、様々な面で感謝しております。。。
これは癌にならず、普段の営みからでは、そこまで感じ取る事はできなかったでしょう!
特に、私は「鈍感」な人間ですし・・・。(^^;

でも、やはり、一人になると、病気の事を考えてしまいます。
幸いな事に、性格上、頭を抱え込む・・・という様な気分にはならいで済んでいますが、
『 Dark Side 』な気分の時は、いつの間にか本屋に足が向いていたりするのです。
簡単に解説されている癌の本は一通り読み、おおよそ癌という病気は理解できたものの、
「何かないか?」と、いつの間にか本屋に立ち寄っているのです。
本も医学的観点バリバリの内容もあれば、闘病記的なもの、精神論的なものと様々あります。
これら全てを肯定するつもりもなく、否定するつもりもありませんが、
読んでいて自分に共感できる内容のみを参考とさせてもらっています。

精神面で弱っている癌患者は、安らぎを求めて宗教にハマる人が多いと聞いたことがあります。
宗教的な事は個人の自由というか、その人の価値観の問題でもありますので、
決して否定するつもりはありません。
宗教うんぬんという観点は別として、何か自分なりの「思想」、或いは「気構え」みたいなものを
しっかり持つという事は、非常に重要な点であると考えます。
癌が早期発見ではなく、進行癌に罹ってしまった人の殆どは、一生、癌患者なのです。
医学が日進月歩といえども、現在の癌患者に関しては、どうしようもないものはどうしようもない
事実があるのです。
そうなると、癌という病気に対して、肉体面で限界にブチ当たるのあれば、
精神面で勝るとも劣らない力を付けるしかない・・・と、つくづく思うわけなのです。。。

『死生観』というものを確立すると癌を克服できるみたいな事を書いている本を読みました。
最初、この『死生観』って何???と思いましたが、自分にとってはうなずける点がありました。
「癌を克服」と言っても「完治する・消える」という内容ではありません。
逆にそうだとしたら、全く共感しませんし、できません!(笑)
『死生観』とは、「いつでも死ねる、いつ死んでも良い、死ぬのはそんなに悪いもんじゃない・・・」と
いう事らしいです。
自分が「・・・らしい・・・」と言っているうちは、私はまだ『死生観』を半分もわかっていないという事に
なりますね。。。(^^;
「死を受け入れての生きる」という事ができたなら、おのずと自然治癒力が高まり、
完治する事はないものの、癌と共存しながら一定の小康状態を保ち、生命力を維持できる・・・
という事らしいです。
先程から、「・・・らしい・・・」ばかり言っていますが、私はこの考えに共感しました。
健康な人から見たら、「宗教チック」な話かもしれませんが、私は理解できる様な気がします。
しかし、長生きしたいから、この『死生観』を得よう!という安易で卑しい考えであっては、
真に確立できないものと思っています。

Dark Sideに落ちてしまった私にとって、その中で もがき苦しむよりは、
この『死生観』というものを確立して生きていった方が、残りの人生を満喫できるのではなかろうか?
と考えています。


・・・とまぁ、今回は、「なんちゃって哲学」みたいな感じになってしまいましたね。(笑)






次へ→ 
←戻る