U.肝炎の悪化 (二回目の入院) 【 肝臓の専門医 】 − 1992.05 中旬 − 会社に入社して直ぐに入院・・・、同期からは1ヶ月遅れで着任となりました。 1992年5月、営業マンとして札幌で勤務という辞令が研修中に出ていました。 4月に出た初任給は入院していた病院に郵送され、ベットの上で「ふぅ〜ん、こんなもんか・・・」 等と寝ながら見ており、我ながらとんでもない新入社員であったかと思います。(^^; その分、「がんばって働かねば!」等と思いそれなりにやっていました。 しかし、肝炎は完治したわけではないので放っておくわけにはいきません。 田舎の病院を退院する時に、札幌には有名な肝臓の専門医がいるので その病院に通院すると良い・・・と言われ紹介状を渡されていたのです。 札幌に着任後、真っ先にその病院に行き診察をしてもらいました。 ラッキーなことに、札幌市ではB型肝炎は『特定疾患』として扱われる為、 医療費が市からほぼ全額免除されるという事でした。(今はどうかわかりませんが・・・) なので医療費は殆どかかりませんでした。 通院のペースは月一度、血液検査を受け、肝臓の状態を見る程度で、 月一度ならそんなに普段の生活には支障をきたす事はなく、 特に難しい治療をするわけではないので楽に通院を続ける事ができました。 肝臓の専門医である当時の私の主治医は酒・タバコは一切やらないという 自分にとても厳しい方でした。 厳しさがにじみ出ている様な方で、とっつきにくい人でもあり良く怒られてもいました。 まぁ、私の質問内容があまりにも馬鹿すぎただけかもしれませんが・・・。(^^; 私:「先生、酒は呑んでも大丈夫でしょうか?」 (医師のメガネがキラリと光り、厳しい目つきになった・・・) 主治医A:「君ね・・・、酒が肝臓に悪い事は知っているよね?」 私:「あっ・・・(汗)、やっぱりそうですよね、、、スイマセン・・・。」 主治医A:「しかし、これから仕事をする上で付き合いで飲まなければならない事もあるでしょう。 仕事が忙しい時は肝臓に我慢してもらい、肝臓が悪くなった時は仕事に我慢してもらう・・・、 これからそうやって生きて下さい!」 厳しい医師ですが非常に良い事を言われます。 そんな感じで「この先生なら大丈夫だ!」という事で毎月血液検査を行い診察を受け続けました。 【 数値で判断 】 − 1992.09 上旬 − 何だかんだで月日が流れ9月になりました。 いつも通り仕事から帰ると留守番電話が入っていました。 留守番電話:「○○病院(通院している病院)ですが、前回の血液検査の結果が非常に悪いです! GPTが600ありました!直ぐに当病院に診察をしに来て下さい!」 ・・・( ̄□ ̄lll) ・・・ア然です。。。 GPTが 600!???(汗) 全然大丈夫だよ、全く自覚症状が無いよ・・・、でも、600という数値は即入院する数値だな! 前回300で入院したのだから・・・、その倍か・・・(汗) 肝臓は沈黙の臓器と呼ばれるだけあって症状はすぐに出ないものと言われています。 肝臓は我慢強い臓器なのです。 一般的に肝臓が悪化しての自覚症状は、体がだるくなる・・・、黄疸(おうだん)が出る・・・等と いうものです。 この様な症状が出た時は結構ヤバイ状態になっている事が多いようです。 症状は出ていないものの、数値が高いという事で案の定、数日後に入院となりました。 正直言ってまだピンと来ないというか、ふに落ちないのです・・・。 全く自覚症状もなく元気に過ごしているにも関わらず、血液検査をしてその結果次第で 入院・治療となるのですから・・・。 もの凄く元気なのに・・・。 全て数値上で判断されるのです。 「何なんだ?この病気は?夢でも見ているんじゃないのか???」 ・・・と思う程でした。 【 快適な入院生活 】 − 1992.09 中旬 − 以前、田舎で入院した病院は市立ということもあり、かなりボロボロ・・・。飯はマズイ。。。 しかし、この札幌の病院は私立、建物自体綺麗で、病室は明るく、飯は旨い! 非常に快適であったりしました♪ 治療はまたインターフェロンかな?と思いきや、『強力ネオミノファーゲンC』という薬を点滴にて 投与するといった治療になりました。 特に痛いとか痒いとかもなく、点滴して寝ているだけ・・・。ただそれだけの治療です。 血液は毎日採取して経過をみていました。 GOT・GPTは言うまでもなく、この時に良く観察していた数値は「DNAポリメラーゼ」というものです。 医師から説明を受けたものの、詳しくは理解できなかったものの、自分なりにこう解釈しています。 簡単に言うと、B型肝炎ウイルスのコアの部分にあるDNAに反応する数値ものらしく、 その数値が陽性であるとB型肝炎ウイルスが活性化している事になる・・・というものです。<多分。 (解釈が間違っていたらスイマセン・・・) この数値が低ければ低いほど、肝炎の状態は良いと言われています。 強力ネオミノファーゲンCの投与により、GOT・GPTとも基準値になり、 DNAポリメラーゼの数値は「0」になりました。 厳密に効果を比べると違うと思いますが、肝機能を回復されるには、インターフェロンより、 楽でリスクが少ない薬だと思いました。 主治医A:「これは素晴らしい結果です、もう退院しても良いですよ。」 そして無事退院する事ができました。 3週間程度の入院でした。 |
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