W.癌の疑い  (四回目の入院)



【 虫の知らせ 】 − 2004.09 中旬 −

会社で年に1度、健康診断があり、そこでGOT・GPTの数値が分かるので、
通院する必要性は感じなくなっていました。
2003年9月、1ヶ月前に受けた会社での健康診断の結果が返ってきました。
いつも真っ先にGOT・GPTを見ます。 GOT:88 / GPT:111。
「フッ・・・、脂肪肝だし、この程度の数値になるな・・・、大丈夫でしょう。。。」
等と、変に知識が付いてしまった私は、都合の良い自己診断をする様になっていたのでした。
しかし、見慣れない数値項目に異常値のマークがっ!(汗)
「ん?何だこれ??? 『リウマチ反応』???」
健康診断書には、『リウマチ反応 RF』 という項目があります。
基準値は0〜16ですが、今回の私の数値は、「44」!
リウマチって、年寄りがなる病気じゃ・・・(汗)
インターネットで「リウマチ」を検索してみると、どうやら30歳を過ぎた辺りから
発症する事があるらしい・・・。
当時、私は、34歳。。。 う〜ん、でも関節なんてどこも痛くね〜ぞ・・・。
「こんな紙キレで、俺の何が分かるんじゃぁ〜〜〜〜!」
と、診断書を放り投げて無視したのでした。。。


***** そして1年が経過しました *****


2004年9月、その年の健康診断の結果が返って来ました。
「肝臓どうなっているかなぁ〜・・・・?」 GOT:70 / GPT:91。
・・・前回よりチョットだけ良くなっているな。(笑)
でも、この数値は完璧に脂肪肝だな、去年から痩せていないし・・・(^^;
リウマチは?あらら、まだ引っかかってるよ・・・。去年のは、誤診では無いという事か?(汗)
しかし、もう一つの項目の異常値を発見しましたっ!!(汗)
「ん!?何じゃこりゃ〜〜?」

うわっ・・・、コイツだけは引っかかりたくなかった・・・・。(汗)
その項目は、『血糖値』でした。
血糖の基準値は、70〜109 今回私の数値は、「128」!(T T)
思いっきり、基準値を振り切っている・・・。(大汗)
血糖値が高ければ、あの『糖尿病』という恐ろしい成人病という疑いが強いのです!
「ヤバイな、これ、、、食事療法か・・・。とにかく病院に行こう。。。」

数日後、病院に行きました。
そこは、2年前に肝臓で通院していた某大学病院です。
「久しぶりに肝臓でも診てもらうか〜。まぁ、どうせ、脂肪肝と言われるだけなんだけどね・・・。」
しかし、肝臓・糖尿・リウマチと、3ついっぺんの診断は無理でした。
それぞれ、専門の先生がいる為、同じ内科でも別途診てもらわなければならなかったのです。
しかも、診察日が3つ同じ曜日ではない・・・。(汗)
糖尿は水曜日、リウマチは火曜日に専門医が診察していました。肝臓は土曜日で、
本日が土曜日であることから、糖尿・リウマチは、また別の日に来なければなりませんでした。
「一つずつ潰していくしかないな・・・。」(汗)
とりあず、肝臓を見てもらい、糖尿とリウマチは、来週、改めて来る事にしよう・・・。

「あれ?しばらく来ないうちに専門医が変わっているな・・・。」
大学病院なので、受付をしてから3時間以上待つ事はザラでした・・・
・・・待つこと、ようやく名前が呼ばれ、更に中の待合室で30分ぐらい待たされるのです。
そして、やっと診察室に呼ばれるのでした・・・。

私:「はじめまして、宜しくお願い致します。」
主治医C:「はじめまして。ここ2年程、来ていない様ですね・・・。駄目ですよ、来なくては・・・。」

私:「すいません・・・。」

のっけから怒られてしまった・・・。(汗) 何だか硬ブツそうで気難しい先生だな・・・(汗)
主治医C:「とりあえず、久しぶりですので、次回、エコーの検査をします。
来週の9:00に予約しますので、今日は、採血してお帰り下さい。」

私:「ありがとうございました。」


・・・という事で採血をしてから帰りました。
肝臓は脂肪肝程度だと思うし、問題は糖尿の方だ・・・。



【 糖尿病 】 − 2004.10 中旬 −

日を改めて糖尿病とリウマチの診察をしに行かねばなりませんでした。
大きな病院は、人も多いし、終わるまで時間がかかる!(汗)
先ずはリウマチを診察!
診察の結果、『異常ナシ!』。
一体、何だったのだろうか???
会社の健康診断で、2年連続で引っかかっていたのに・・・。
専門医が言うには、リウマチ反応は稀に、人によって出る人は出る・・・という事らしい。
まぁ、何でもなかったから結果オーライとしよう!

次、糖尿!!
わたくし的には、コレが一番の悩みどころでした・・・。
面倒ではあるが、また別の日に診察しに病院に行きました。
さすがに糖尿病患者は多く、かなりの待ち時間が・・・。 ・・・くたびれます。。。(汗)
朝一に採血をして、その結果が出てからの診断という流れでした。
採血はとっととやり終えたのですが、そこから診察室に呼ばれる時間が、ナント4時間!(汗)
診察室に呼ばれました。 専門医は、結構、体のデカい先生でした・・・。

糖尿病専門医:「検査の結果ですが・・・、厳密に言うと、糖尿病です。」
オイオイ、結論言うの早いぞ!(汗) ・・・・・・・しかし、ガックシ。。。_| ̄|○
糖尿病専門医:「但し、糖尿病予備軍と完全な糖尿病患者との間ぐらいです。
これはダイエットする事で、良くなります。
一日1600キロカロリーにして、標準体重の66kgにして下さい!」
てか、あんたもかなり太っているぞ!・・・と突っ込みたくなる肥えた専門医に
ダイエットをススメられたのでした。(汗)
私:「わかりました。がんばってダイエットします!」

ハァ〜・・・、食事療法かぁ、キツそうだなぁ〜・・・。
でも、完全な糖尿病になる前になんとかしなければ・・・。
現在、94kg、標準体重の66kgというと、・・・28kgも痩せなければならないのか!(汗)
28kg・・・、無謀な数字だな。。。でも、とりあえずダイエットするしかないな。。。



【 エコー 】 − 2004.10 下旬 −

エコーの検査を入れたので、肝臓の診察で病院に行かねばなりません。
この月は、肝臓で2回、糖尿で2回、リウマチで2回の診察があり、
1ヶ月間で計6回病院に足を運ばなければならなかったのです。
かなりのハードスケジュールでした。(汗)

腹部エコーの検査は、ゼリー状のローションを腹に塗られ、超音波で肝臓を診る検査。
痛みは全くありません、余裕の検査です。
エコー検査が終わり、待つこと2時間、診察室に呼ばれました。
どうせ、脂肪肝だろう・・・。

主治医C:「エコーの検査結果ですが・・・、肝硬変ではないようです。」
そりゃ、そうだろ!肝硬変になっていたら一大事だ!(笑)
主治医C:「しかしねー、腫瘍・・・ができていますね。」

!???


私:「しゅ、しゅよう?・・・ですか?」(汗)
主治医C:「2年間来なくて、腫瘍が見つかっては問題なのですよ!」
私:「あ、あの・・・、腫瘍というと、悪性だと、『癌』という事ですか???」
主治医C:「いえ、まだ悪性と決まったわけではないので、もう少し詳しい検査をする必要が
あります。3日後CTを撮りましょう。その結果を聞きに来週、また来てください。いいですね!?」

私:「・・・わかりました、、、宜しくお願いします。。。」


診察室を出て、しばらく呆然としました・・・。
「腫瘍って、何だ??? 癌? まさかな・・・。だって、まだ肝硬変ではないし・・・。
でも、かなり気になるな・・・、腫瘍だもんなぁ。。。」

ちょっと凹みました・・・。
「ヤバいな・・・、糖尿なんかより、もしかしてこっちの方が・・・。」(汗)



【 C T 】 − 2004.11 上旬 −

CTは過去2度程やった事があります。
血管に造影剤を太い針の注射にて入れる為、少しチクリとしますが、
検査自体、大して痛くはありません。 この検査も余裕である。
造影剤は、人によって気分が悪くなるらしいですが、私の場合、逆に気持ちが良い!(笑)
造影剤が身体に入ると、カッ・・・と熱くなり、身体がポカポカするのです。
下手な温泉より、芯から温まる。。。という感じで心地よいのです。(笑)
(入院中、これを看護師に話したら笑われてしまいました・・・)
その日は検査だけで診察はありませんでした。
後日、検査結果を聞きに、改めて病院に来なければなりませんでした。

数日たって診察日を迎えました・・・。
主治医C:「この前のCTの結果ですが、腫瘍がある事はわかりました。
あと、前回の採血の結果ですが、腫瘍マーカーが少し高いです!
「AFP」と「PIVKA-U」という数値なのですが、この「PIVKA-U」という方が少し高めです。
まぁ、何でもなくても少し高めに出るという事もあるのですけどね・・・。」

・・・腫瘍マーカー???初めて聞くなぁ。。。何だか生ナマしいぞ!(汗)
主治医C:「但し、これが良性か?悪性か?分からないので、検査入院してもらいます。」
私:「え?ちょっと、待って下さい!仕事もあるし、今すぐには決められませんよ!」
てか、CTやったら良性か?悪性か?分かるって言わなかったっけ???<嘘つき!(怒)
主治医C:「でも、これ、やらないと駄目ですよ。」

私:「どうしても入院しなければできない検査なのですか?外来では無理ですか?」

主治医C:「無理です。入院が必要となります!検査は、太ももの付け根にある動脈から
カテーテルを入れて、肝臓まで到達させ、造影剤を肝臓に集中して投与します。
これで良性か?悪性か?が分かります。悪性ならば、その場で処置します!
塞栓と言って、薬を入れて、腫瘍の血管にフタをします。そして腫瘍を殺すのです。」

うわわ・・・、カテーテル・・・。聞いたことがあるぞ、何だか大掛かりだ・・・。
私:「太ももの付け根に針を刺すのですか・・・、その検査は痛いでしょうか?」
我ながらアホな質問をしてしまった・・・。(汗)

主治医C:「そりゃ君ね、検査だから多少の痛みは付き物ですよ!」
あちゃ〜、聞かなきゃ良かった・・・。(汗)
主治医C:「それでも駄目な場合は、わき腹から針をさして治療します。」
私:「そ、それって、肝生検の事ですか???」(汗)

主治医C:「あ、良くご存知ですね!別名『狙撃肝生検』とも言います。」

オイオイ、肝生検だけは勘弁してくれよ〜・・・。
それに『狙撃』って、人を殺す言葉だろ!(−−;
私:「ところで、どのぐらいの期間の入院になりますか?」
主治医C:「1〜2週間です。早くて1週間、かかって2週間程度です。」

1〜2週??? 随分アバウトだなぁ・・・。(汗)
私:「とりあえず、今すぐいつ入院できるかは分からないので会社の方と調整致します。」
主治医C:「わかりました。それでは来週また来てください。」


・・・入院か。。。久しぶりの入院だな・・・。
でも今回の入院は今までと一味違うな・・・。事が重大な気がする。。。

私の仕事は、11月下旬〜12月中旬にかけてピークが来ます。異常に忙しくなるのです。
どう考えても、やはりこの時期すぐに入院するのは無理なのです。
職を失ってはもともこうも無いのです!
なので、仕事が片付いてからの12月中旬より入院する希望日を病院に伝える事にしました。
そして再度、病院に行きました。

主治医C:「11月下旬に入院してもらいます。」
私:「いや、それは無理ですよ、この時期仕事が忙しい!12月中旬では駄目ですか?」

主治医C:「いや、駄目とかそういうわけではないですが、まぁ、12月まで放っておいた
からと言って死ぬわけではありませんが、これは早い方が良いですよ。
それに、12月中旬に入院されると検査が年末になります。年末になると検査する医師が
嫌がるのですよね・・・。」

何じゃそりゃ?年末だからやりたくないだ??おかしいぞ、そんな理由は!(怒)
そっちも仕事なんだし、シッカリやってもらわなければっ!
私:「本当に無理なんです。12月中旬でお願い致します!」
主治医C:「参りましたね〜・・・」


・・・しばらく沈黙が続く・・・

主治医C:「わかりました、12月中旬という事で調整します。ベットの空きを調べるので
後程、係の者から電話がいくと思います。」

私:「無理言ってすいません。宜しくお願い致します。」
主治医C:「それでは、お待ちしております。」



【 検査入院 】 − 2004.12 中旬 −

一通りの仕事を無事に終え、2004年12月中旬に入院しました。
大部屋で5人部屋の真ん中です・・・。最悪のポジションだな・・・(汗)
真ん中というだけあってかなり狭いです・・・。
まぁ、検査入院という事でかかって2週間と聞いているし、サッと検査してサッと帰ろう!
看護師から入院に当たっての説明がひと通りありました。
ベットにある私のネームプレートを見ると、主治医と担当医といういう2人の医者の名前が
書かれていました。
ん?主治医が違うのか?外来の時の先生ではないな・・・。
すると、担当医がやってきました。
あれ?女の人か・・・。
厳密に言うと研修医の方でしたが、色々と親身に相談に乗ってくれました。
そして夕食後、主治医がやってきました・・・。

主治医D:「はじめまして。宜しくお願いします。」
私:「あ、はじめまして。宜しくお願い致します。」

思っていたより若い先生だな・・・、30代前半ぐらいかな?でもキレ者という感もするなぁ。
主治医D:「検査入院という事なのですが、カテーテルは直ぐには行いません。
以前、CTを撮った時から1ヶ月も過ぎていますので、どうしても気持ちが悪いのです。
なのでもう一度、検査をさせて下さい!検査は、この前行ったエコー、CTに加え、
胸部レントゲン、胃カメラ、ICG検査(緑色の液体を注射し、肝機能を測定する検査)、
あと、大腸のバリウム検査です。」

私:「大腸バリウム!?あれ聞いた話だと、結構辛いんですよね?」(汗)
主治医D:「え?そうですか?確かにカメラはキツイですけど、それ程でもないですよ。」(笑)
私:「ところで、そんなに検査をして、いつ頃退院できるのですか?
入院期間は1週間、かかって2週間と聞いているのですが・・・。」

主治医D:「いや、ちょっと分からないですね〜。」

私:「え?わからない・・・?会社に何て言おうかな。。。」

主治医D:「まぁ、とりあえず検査結果を見て、それからカテーテルを行います。
やはり以前CT検査から1ヶ月の期間何もしていないし、どうしても気持ちが悪いので
検査をさせて下さい!入院期間は、年内いっぱい、もしくは年をまたぐかもしれません。」

げっ!病院で年を越すのか・・・。(汗)
まぁ、それも経験してみるのも良いかもな!(笑)
でも「気持ちが悪い・・・」って、どういう意味なんだろう。。。
それより、入院期間が延びる事を会社に連絡しなくては・・・。(汗)



【 治療方針 】 − 2004.12 中旬 −

主治医は何かと忙しそうで、なかなか会えないでいるものの、代わりにその補佐役的存在の
担当医(研修医)の女医さんが良く訪れてくれました。
毎朝行う採血の結果などを踏まえ、色々と今後の予定について質問をしてみました。

担当医(研修医):「採血の結果は、もの凄く良いですよ。ただ、血糖値が少し高めですね。」
私:「そうなんです、軽い糖尿病と診断されています。食事のカロリーも1日1600キロカロリーに
抑えてもらえないでしょうか?」
担当医(研修医):「わかりました。伝えておきます。他に何か聞きたい事はありますか?」
私:「そうですね〜、カテーテルは来週あたりですか?それをやれば良くなりそうですかね?」

担当医(研修医):「う〜ん、他の検査をしてみない事には何とも言えませんが、
今のところ主治医の方針は、切った方がいいという方針なんです。」

私:「えっ!?切る???」
担当医(研修医):「えぇ、腫瘍は5cm弱なので小さくはないですし・・・。」
私:「ゴ、5センチ!???? 1〜2センチだと思っていましたが、5センチもあるのですか?」(大汗)
担当医(研修医):「まぁ、4.5cm〜5cm弱といったところです。肝臓は右葉と左葉とあって
左側の方に腫瘍があります。S2というところなんですけどね・・・。」

私:「・・・、き、切るんですか・・・。」(汗)


聞いてないぞ、そんな話・・・。(汗)
そう言えば、腫瘍があると聞いてはいたものの、「腫瘍」という言葉に翻弄されて、
どのぐらいの大きさとか、全く意識していなかったな・・・。我ながらアホだな、俺。。。
しかし、5cm弱か・・・結構デカイな・・・。(汗)
しかも切るのか・・・。どこを切るんだ?・・・腹だよな、腹を切って、肝臓を斬るんだよな・・・。
そりゃそうだ・・・。(汗) 手術という事か・・・。
うわちゃぁ〜、、、結構ショックだな。。。(汗)

午後から全く検査が無い日があり、外出しても良いとの許可が出ました。

切るのかぁ・・・。斬るんだよなぁ〜。。。『切腹』だよなぁ。。。(汗)
ヨシ!もう覚悟決めた!!いさぎよく斬ってもらいましょう!
斬るとなったら、腫瘍が良性だろうが、悪性だろうが、んなの関係ね〜や!!!
どうせ斬るんだし!(笑)
自分は良く言えば人より「前向きな性格」、悪く言えば「ただの能天気野朗」。
まぁ、そんな性格に救われているかもしれない・・・。外出して早速、手術をする本でも
買ってみる事にしました。病院から5分ぐらい歩くと本屋があるので行ってみたのです。

えぇ〜っと、手術の本は・・・と。 手術の本というか、肝臓の本だよな・・・。
B型肝炎の本は意外と少ないなぁ。。。C型肝炎ばかりだ・・・。あと肝硬変も多いけど、
自分は肝硬変ではないし関係ないな・・・。
でも「腫瘍」の本なんて無ぇ〜なぁ〜・・・。・・・となると、肝臓癌か。。。
「腫瘍=癌」だからなぁ・・・。
肝炎の事も書いているし、とりあえずこの本でも買ってみようか。。。

購入した本 は、『肝臓癌のすべてがわかる本』という本です。
・・・ちょっと大袈裟な気もしましたが、腫瘍だし、手術の事を書いている本は
この肝臓癌の本しかないわけで・・・。

病院に帰って早速読んでみました。
本当だ・・・。肝臓は右と左と二つに分かれているのか・・・。
更に細かく区分されているな・・・。確か腫瘍はS2というところにあると言っていたな・・・。
これか、S2は!端の方だな・・・。丁度みぞおちの辺りか?
そうか・・・、俺は身体のド真ん中に腫瘍があるのか・・・(汗)

しかし、やたらと弟からメールが来るなぁ・・・。
今までメールなんてした事無かっただろっ!(汗)
何?暇つぶしになるマンガを送ってくれるだって???
いいよ、この本の方が断然面白いし・・・。(笑)



【 本からの知識 】 − 2004.12 中旬 −

この本、面白いなぁ〜・・・。
癌て自覚症状が無いんだ・・・。自覚症状があってからは、末期で手がつけられない状態に
なるんだなぁ〜・・・。
肝臓癌の治療は、結構、色々とあるもんだな・・・。
塞栓?これはカテーテルで薬を入れてフタをするものか・・・。今度やる奴だな!
太ももの付け根に注射針を刺すのは、痛そうだな・・・。これだけが心配だな・・・。(汗)
あとは・・・、あ!これか!狙撃肝生検という奴!
でも、「狙撃」なんて一言も書いていないぞ!通称なのかな?さすがに「狙撃」というのは
一般的な呼び方ではなさそうだな・・・。(笑)
『ラジオ波焼却法』というのが正式な治療名だな。ラジオの周波で癌を焼き殺すのか・・・、凄いな。
肝生検の電気バージョン、パワーアップ版って感じだな!(汗)
でも、これができるのは、腫瘍が1〜2センチ程度で血管に近くない所に限定されるのか・・・。
俺の腫瘍は5cm弱もあるし、この治療は無理だな・・・。
しっかし、、、この本には、良性の腫瘍なんて項目は全く無いぞ!
やっぱ、腫瘍=癌という事なのだろうか・・・。

面白い事に、主治医、担当医は、私が癌の本を熱心に読んでいる事に関心していました。
思えば、14年程前、B型肝炎で札幌の病院に入院した時も、B型肝炎の本を読みふけっていて
知識を付けたものでした・・・。

レントゲン、CT、ICG等の検査を一通りやり、日曜日を迎えました。
日曜日は、検査は全く無い。・・・というか、病院自体、お休みなのです。
なので、こんなところで寝ていても暇だし、外泊届けを出して家に帰ることにしました。
実は、カミさんは看護師であったりします。
せっかくだから、読んだ本から知識をひけらかし、「自分もこんだけ知っているんだぞ!」てな感じで
色々と私から病気について語ってみたりしました。
斬る事も告げると、
「馬鹿は斬った方がいいんだ!」等と屈辱的にからかわれてしまいました。
軽くあしらわれているという感じです・・・。(汗)
晩飯を食って、部屋でネットをしたりして時間を潰しましたが、どうも気分が冴えないので、
「ちょっと出てくる・・・、気分転換にドライブでもしてくるよ。」とカミさんに告げ、
車に乗り、夜の街を走ってみました・・・。
カミさんは、「こんな時間に!?」というそぶりも見せず、
「ん、そう・・・」と言って私を送り出しました。
気を使っているんだろうな、きっと。。。

真夜中の道路、音楽をガンガンにかけてブッ飛ばしてみました。
(音楽と言ってもHEAVY METALしかCDチャンジャーに積んでいないので、やたらとヤカマシイ。)
猛スピードの中、
「やっぱ、俺って、癌かな・・・。」
・・・等と、少しばかりセンチメンタルな気分にもなったりしました。。。



【 告 知 】 − 2004.12 中旬 −

病院に戻る前に、床屋に寄りました。
そして坊主にしました。(笑)
気合を入れたという意味合いもありますが、実は単に寝ぐせが付くのが嫌だったからなのです。(笑)
夕方、病院に戻りました。

主治医D:「あ、帰ってこられましたね!すいません、こちらも忙しくてなかなか顔を出せなくて・・・。」
私:「いえいえ、大丈夫です。」

主治医D:「後でお話があるのですが、20時ぐらいですけど、宜しいですか?」

私:「いいですよ。」

主治医D:「じゃぁ、また後で・・・」

なかなかフレンドリーな先生だな、硬ブツでもなさそうだし、色々話せそうでイイ感じの先生だ。。。

夕食はカロリー制限を申し出ているので、結構質素なメニューです。
ここの病院の食事の味は良い方だと思います。
しかし、早く痩せたいという事もあり、ご飯(米)は半分残すようにしていました。
カロリー制限した上に、さらに炭水化物(米)の量を減らす・・・、これで結構痩せれました。
飯が終わり、また癌の本を読みふけっていました・・・。
手術を解説しているページが最も興味深いです。やはり、斬ると言われているからだろうか・・・。
でも、担当医が言っていただけで、直接、主治医からはまだ聞いていないし・・・、
本当に斬らねばならないのだろうか・・・?
本を読むと、右葉(右側)に癌がある場合の斬り方は、逆L字型で広範囲であると書かれています。
図解もあり、分かりやすく書かれていました。
みぞおちの下辺りからヘソの上まで一直線に下に斬り、
そのまま90度右の方向、横っ腹手前まで横にスライドしておりり、
結構、大胆な斬り方になっています。
左葉(左側)に癌がある場合は、みぞおちの下辺りから一直線に下に斬り、
ヘソをクルっとよけて斬る・・・という斬り方だ・・・。これはとてもカッコ悪い!
私の場合は、左葉(左側)に腫瘍があるので、このカッコ悪い方か・・・(汗)
どうせ斬るならもっと大胆に斬ってほしいものだ!(笑)

そんな事を考えていると、主治医がやって来ました。

主治医D:「あ、お時間良いですか?別の部屋でお話しましょう!」
私:「宜しくお願い致します。」


廊下を出て一番端に部屋があり、そこに入り話をすることになりました。

主治医D:「寒くないですか?」
私:「全然、大丈夫です。」

主治医D:「あれ、ご覧になられましたか?CT画像・・・。」

私:「いえ、入院してから撮った画像はまだ見ていません。」

主治医は、私の輪切りの写真(CT画像)を貼り出しました。
主治医D:「画像の見方ですが、手前が足の方になります。
ですので、左側に写っているのが肝臓です。
ここにボンヤリと白く写っているのが腫瘍です。4.5〜5cm弱あります。」

・・・そういえば、外来の時にはじっくりと見せてくれなかったなぁ・・・。
こうやって改めて見ると、結構デカイな・・・。(汗)
主治医D:「今回、入院という事になった病名なのですが・・・、
まぁ、色々な本を読んでいらっしゃって勉強もされ、
色々と心配されているかと思いますが・・・・・・・・・・・・・・・、
隠していても仕方ありません、ハッキリ言いましょう!」







『肝細胞癌です。』



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